我喜屋

琉球王国最初の統一王朝を成立させた尚巴志(しょうはし)の曽祖父である

屋蔵大主(やぐらうふすー)が居住していたとされる集落。

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赤瓦にサンゴの石垣

むかしながらの原風景が、ぶらり散歩におすすめ


石垣の集落景観

我喜屋は昔ながらの石垣の景観が残っている集落。碁盤の目状に家々が並び、古民家も多い。タイムスリップしたかのようで、初めての人もどこか懐かしい気持ちになる。

島のあちこちで見られるアダン。 防風、防潮だけでなく、草履やカゴなどの民具に利用され、かつての島の暮らしにはかかせないものだった
島のあちこちで見られるアダン。 防風、防潮だけでなく、草履やカゴなどの民具に利用され、かつての島の暮らしにはかかせないものだった

腰岳展望台

我喜屋集落、前泊集落、田名集落を見下ろすことができる。

備え付けの望遠鏡を使うと伊是名島、伊江島、沖縄本島に加え鹿児島県の与論島、沖永良部島まで見ることができる。

伊平屋が地理的に沖縄県と鹿児島県の境目であることが感じられ、他では見ることができない風景が広がる

 片隅神社

屋蔵大主を祀った神社であると言われている。鳥居が3つもある不思議なつくり。

毎年2月頃には寒緋桜がキレイに咲き、お花見に来る方も。近くにはシークワーサーの木もあり、夏には旬の味を楽しむことができる。


 

我喜屋の大綱引き

 

地元産の藁で作った綱を収穫への感謝と豊年を祈願して、夕暮れときに引き合う夏の伝統行事。旧暦の6月25日に我喜屋公民館側の道で行われる。

早朝から区民総出で綱を編み込み、夕方、たいまつに火がつけられ激しくぶつかり合う「ガーエー」が行われた後に、「兼久」と「内村」に分かれて綱引きが始まる。


 

 


 龍宮の神



海岸から少し離れた場所、集落の入口近くにある。

埋め立てにより県道が整備される前はここが海岸線だったのだろう。旧暦の3月3日にはナマサバ3本(カツオ漁が盛んだった時代にはカツオ3本)を供えて大漁祈願を行う。


やぐらばか

屋蔵墓

琉球王国最初の統一王朝を成立させた尚巴志の曽祖父にあたる屋蔵大主の墓。お墓は海に向かってつくられ、洞窟の地形が活かされている。伊平屋の歴史を語るうえでは外せない場所。



 いつかは島に帰ってきたい

うえず せいりゅう

上江洲清龍くん

伊平屋中学校2年生(H27年当時)。

現代版組踊「伊平屋ちむドン!キッズシアター」の主役「屋蔵大主」を演じ、島内外で伊平屋をPRしている。


「伊平屋ちむドン!キッズシアター」(※1)のメンバーとして屋蔵大主(※2)を演じる上江洲清龍くんは島生まれ島育ちの中学二年生。

役を演じるにあたって我喜屋字史を読み、屋蔵大主のことを勉強した。「屋蔵役をやると決まったときは『俺がやって大丈夫かなぁ』って思った。

でもやってみると屋蔵の視点ていうか気持ちになってできから島に対する想いがちょっと変わったなぁって…。やる前は当たり前みたいな感じ。

昔に屋蔵がいたから、 今こんなしてちゃんと島が残ってるんだなぁって…。」屋蔵大主や昔の人たちがいて今の伊平屋がある。

当たり前だと思っていたことが当たり前ではないことに気づいた今は、感謝の気持ちを抱きながら自信たっぷりに屋蔵大主を演じきる。

 「一番好きな行事はまつり!」サッカー部員である清龍くんにとっていへやまつりでサッカーができることが楽しみのひとつ。

普段は部員が少なく、思うような練習ができない状況だが、いへやまつりのときは青年団のお兄ちゃんたちとサッカーの試合ができる。

豊年祭が二番目に好きな理由は棒術(※3)ができるから。

「地域のおじいちゃんから教えてもらった。男子はみんな棒術をやる。」大人と子供の距離が近いことも伊平屋の特徴だ。

  「(苗を)植えて、結構生えて、青くなってるときの田んぼが好き。」清龍くんにとって青々とした春の田んぼの風景こそ故郷の風景。

「伊平屋のこと好き!自然がキレイなところとか、夏に海が水色みたいなキレイな色してるとことか。」自慢げに教えてくれる横顔はキラキラ輝いている。

 島の子みんなに訪れる島発ち(※4)を清龍くんもいずれ経験する。「でも、いつかは島に帰ってきたい。」その眼差しは力強く自分の将来を見据えている。

 伊平屋の未来を担う若者は島の歴史を学び、伝統を受け継ぎ、立派に成長している。

 

※1 伊平屋の幼稚園生から中学生までで構成される現代版組踊のチーム。踊りや歌、劇を通して伊平屋の歴史を至るところで紹介している。

 彼らの演目「屋蔵大主物語〜琉球王朝始まりの島〜」は誰もが楽しめること間違いなし。

※2 琉球を最初に統一した尚巴志の曽祖父。伊平屋島の我喜屋集落で暮らしていたとされる。

※3 男性が二人一組になって棒を激しく打ち合わせる。豊年祭やお盆のときなど、演武として披露・奉納される。

※4 高校進学で島を出ること。島に高校がないため、子供たちは中学校を卒業したら親元を離れる。

小学校の校庭にある大きなガジュマルの木。 子供たちが木登りをして遊ぶ姿がよく見られる。
小学校の校庭にある大きなガジュマルの木。 子供たちが木登りをして遊ぶ姿がよく見られる。

毎年、区民の日(6月)に 行われる我喜屋のバレーボール大会。 子供たちも大人たちも手加減なしの本気勝負!!
毎年、区民の日(6月)に 行われる我喜屋のバレーボール大会。 子供たちも大人たちも手加減なしの本気勝負!!
がきやおっかあ~(我喜屋のお母さん)
がきやおっかあ~(我喜屋のお母さん)

 

清龍くんが通う中学校では、毎朝生徒たちが学校周辺を清掃する。校門ではキレイな花々が通る人の心を和ませる。「おはようございます!」のあいさつも気持ちがいい。
清龍くんが通う中学校では、毎朝生徒たちが学校周辺を清掃する。校門ではキレイな花々が通る人の心を和ませる。「おはようございます!」のあいさつも気持ちがいい。